痛みについて考えることがここ数日多かった。
なぜ痛みを前に、不安と恐怖に苛まれてしまうのだろう。
痛みを前にしたら、人間は、無力だ。
無力で、恐れを抱き、暗闇に引きずりこまれてしまう。
すべてが刺々しく、
世界が分断されたように感じてしまう。
焦り、恐れ、不安になり、悶え苦しむ。
これでもかと言うほどに、人間の負の情動が渦巻く。
露呈される。
それはそれは、見るに耐えない姿。
できるのは、助けてくれ、と咽び泣くことくらいだ。
すべてが、崩れていく様を想像してしまう。
山が崩れていくような感覚だった。
なんとかしてこの苦しみを排除したくて、
声にならない思いだけが山積みになる。
そんな苦境の下では、誰かの声なんて、聞こえるわけもなくて、届くはずもなくて。
ただ、きこえるのは、自分のこころの叫びだけ。
声にならない、叫びだけが聞こえていて、
だけどそれをどうすることもできない。
その暗闇に閉じこもるしかない。
光が入るまで、そこに冬眠しているしかない。
そんな日々の中、ようやくトンネルをくぐっている今。
やっと、光が見えはじめた。
もうすこししたら、そっちの世界に、いけるよ。