みんな、同じように時は流れている。
そんな中で、
自分だけが時が止まっていることが、
進まないときを過ごすことが、なんだか、かなしい。
わかってはいても、
かなしみはとめどなく溢れる。
この何もない空間に、自分一人が佇んでいることがとても空虚だ。
姿の見えない何かと闘うことが、怖い。
光が差さない場所で、光を求めることは浅はかなことなのだろうか。
声にならない声は、
光が差さない場所ではかき消されていく。
止まった時間。
音のない空間。
足元が暗く、先の見えない道のり。
そこに 光は差さない。
光が入る隙間さえない、暗い場所。
そこには、花も咲かない。雑草さえ、生えない。
ミライがこわくないはずが、ないんだ。
微かに、誰かがぼくを呼ぶ声がする。
その声は、
ぼくを白い場所へ連れて行ってくれるかのようだった。
時は流れる、みんな同じように。