2024-05-23 自由という翼。 日記 何かが、崩れてゆく。 きっと、封じ込めていたものが外へ還って行く。 『自由でいたいんだ』 そうして、羽根を落として空へ飛び立とうとする。 しがらみや抑圧で巻かれたミイラに、ぼくはなりたくなかった。 静止した信号が横断歩道を赤に染めた。 その赤を見つめた先には夜が泣いていた。 息を止めさせるような濁りが、染み込んでゆく。 夜は更けなかった。 ぼくは更けなかった。 手にしたいのは、自由という翼。