静寂と、ことばの在処

こころの奥処。 ことばの在処。 ことばの居場所を求めて。

触れたくて、苦しくなる。

もっと気持ちを聞くべきだったね。

もっと話し合うべきだったね。

 

あなたは自分の気持ちを全然言わなかった。

わたしも聞かなかった。

 

それがあなたを我慢させてしまっていたんだよね。

それがあなたのやさしさだったかもしれないよね。

 

 

気づかないふりをしていた、わたしも、あなたも。

好きな気持ちがなくなっていたことに、気づかなかった。

 

とめどなく涙は溢れて。

 

それでもあなたに聞くことはもうできなくて。

 

悔しいけれど、それがかなしいけれど、

わたしにはもうどんな権利だって、ない。

 

自ずと見えていた未来。

あなたではない、わたしではない、というかなしい行方。

 

痛みは消えない、でも痛みが疼かない日は来るのだと思う。

 

わたしはあなたの好きには、なれなかったんだよね。

 

 

 

 

あなたがいないことが、苦しい。

あなたが朝、夜にいないことが。

 

あなたの未来にいたかった。

 

痛みを知るたびに、ぼくはよわくなる。

 

わたしはあなたに触れたくなるのに、

あなたはもう、触れたいと思ってはくれないのですか?

 

最後のおはようにしたのは、きっとぼくだ。

どんな思いであなたはあの日、おはようを送ったのだろう?

 

あなたはまだわたしとつながっていようと、思っていたのですか。

あなたはいつ、別れを切り出すつもりでいたのですか。

 

あなたを、もっと知りたかった。

 

触れたくて苦しくなる。

あなたに触れたくてたまらないんだ。

他の誰かなんて、ぼくは求めていない。

 

ぼくはきみを。

きみだけを求めてる。

 

行かないで。

そう言えたらよかった?

 

縋るなんてみっともないのに、縋ってでもきみにそばにいてほしい。

 

どうして、

   どうして、

       どうして。

 

 

ぼくはきみが、きみが、きみが、好きなのに。

きみはもう逢えない、という。

 

 

最後にぼくのこころの中に残ったこと。

もう誰もぼくを傷つけないで。