つぶや記
息をすることすら忘れるように眠って。 いつのまにか夜は更けていて。 今日の色を忘れた少女は、星を縫って、星座を空に描きました。 きっと、明日の色も彼女は忘れてしまうのです。
これ以上、息が続かないんだ。 この世界から消えたくなったぼくは 眠りの世界に閉じこもることにした。 傷だらけの躰はぼくのこころの合わせ鏡。
触れられないものに。 想いを向け続けるつらさって、相当なものだよ。 受け取ってももらえない想いを向け続けるのって、 すごくつらいことなんだよ。 こころが、壊れるばかりだよ。 ぼくはそれに耐えられなかったんだ。 だからもう、誰も愛したくない。
世界を伝えるのに、言葉だけじゃなくても いいのかもしれないね。 失ったものを見て絶望していても、 さらなる絶望が見えるだけ。 何かをまた、作り直せばいい。 日向ぼっこをしていると陽光がそう教えてくれたような気がした。
最後まで、自分を信じてあげられたら、よかったね… 苦しくて、たまらない。 かなしくて、たまらない。 涙が、止まらない。 月になりたいな。
そんなことなら、はじめから知らなきゃよかった。 そう思うことが、増えた。
ヨルヲ テラスツキニハ ナレナイケレド クモニ カクレルツキニハ ナレルノカナ。
ここまで、なのかな。 ここまで、だよね。 書くことでぼくは、自分を苦しめているような気もする。 ごめん、やっぱりぼくは弱いままだ。
誰かの記憶に残れないことを、 どうしてこんなにかなしみを抱いてしまうのだろう。 もうとっくに、忘れられてしまったというのに。
未来になんて、進めない。 ぼくはここにいたい。 年を跨いでも、きみには逢えないから。 年を跨いでも、新しい自分にはなれないから。
今頃、みんなはたのしく過ごしているんだろうか。 世の中が、見えない。 きみは、どんな気持ちで大晦日を過ごしているのだろう。 もう、ぼくの想いが届かないことは、わかっているけれど。
このまま、 きみの声を聴かないまま。 聴けないまま…。 ぼくは死ぬのかな…。 きっとぼくが死んでも、きみは気づかないんだろうな。 きみの今に。 きみの記憶に。 ぼくはもう、いないだろうから。
雪が、降った。 寒波。 閑波。 間波。 小さな、手にできないほどの雪。 ちらちらと、目の前を通ってゆく、雪。
きみを追いかける雲 ぼくを追いかける雲 月の朧げ 痛みの記憶 ふたご座流星群 消せないことば 消えないことば
きみがよろこぶから。 そんな理由でいい。 そんな理由で生きていい。 僕たちはいつだって深淵にいて、 綱渡りをしながら一歩を進めているんだ。 きみがよろこぶから。 そんな理由でぼくは書いている。 そんな理由でぼくは、生きている。 そんな理由で。
『うつくしい』だけを持っているわけじゃない。 本当は、『うつくしい』を求める自分が何よりも 『うつくしさ』から遠い存在にあって、汚れている。
添えられたことばに。 添えられたこころに。 ぼくは恋をした。
巣食うのじゃなく、掬いたいんだ。
ことばに色をつけたい。 それがぼくの、やりたいこと。
夜に落ちるかなしみの涙は、 増えてゆくばかり。 はやくなくなってしまえばいいのに。 なくならない。 夜に溶けてしまいたい。 この気持ちと共に。
時間をかけて。 余白を広くとって。 少しのことばを落とす。 お花を一輪の添えるように。 それがぼくのしたいこと。 多くのことばが埋め尽くす、流れる散乱した文字は あまりみたくない。 ぞんざいに扱われたことばは、きっと泣いている。 ことばは、やさし…
結局、ぼくは余白がほしかったんだよ。